リノベーション前は、

設計者です。

このマンションはいわゆるバブル期に工事が行われ、1992年に竣工した高級マンションです。そのため、使われている素材が本物の石などしっかりしたもので、駐車場設備から様々な共有部が充実していますし、管理人の枠に留まらないコンシェルジュサービスなどもあります。オーナーさんよりそのあたりも詳しく今後のブログで説明があるかと思いますが、今回はリノベーション前の間取りを見ていきたいと思います。

以前のキッチンは窓もない壁に囲まれた閉鎖的で狭い空間にありました。玄関近くから入り、リビングに抜けられるのは便利ですが、あまりにも暗く、料理をする方が長く過ごす場所としてはなにより居心地が悪そうでした。さらには洗濯機の位置もキッチンにあり、もしかしたら当時は家政婦さんを雇うことが前提だったのかもしれません。(下左:リノベーション前のキッチンを玄関側からリビング方面を見る、下右:旧洋室(1))

全体が115平米と広いにも関わらず、リビングは和室と区切られており、せっかくの広さを感じさせない間取りなのも気になりました。構造は柱と梁のみで構成されるラーメン構造であり、梁も大梁のみで構成されるシンプルなものでしたが、梁の位置と間仕切り壁がちぐはぐで、大梁を隠すために天井高が全体的に低くなっているのももったいないと感じた部分でした。(下の写真:旧LD、右側が和室)

そこで、フルリノベーションの設計では

・明るく見渡せるキッチンに

・洗濯機は洗面所に

・天井高さをできる限り確保

・広さを感じさせる間取りに

・梁位置と間取りをリンクさせる

ことをリノベーションでは意識して設計をおこないました。

せっかくの南東に面した明るい空間なので、居室のどこにいてもそれらを感じることができるようにしたかったのです。

是非、現地でリノベーション後の空間を確かめてみてください。

ー豊かな自然環境と都市の利便性が両立できる生活拠点ー

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