アンダーレイ

設計者です。(HPをリニューアルしましたのぜ、ぜひご覧ください!!)

 今回は床仕上げについてです。

 本マンションでは仕上げにフローリングを使用するのが一階や遮音基準を満たさないと施工禁止なのは、以前書きました。 そこで、本物件の床仕上げには、塩ビタイル・長尺塩ビシート・クッションフロア・カーペットタイルなどを使用しています。これらは耐久性もあり、張替えも楽というメリットがあります。特に塩ビタイルは、印刷の質、そして凹凸加工の緻密さが年々向上してきており、フローリング調のものなどは遠目から見ると私達設計者でさえ本物と見間違えるようなクオリティーとなってきています。

 カーペットタイルはGA-100(東リ)という商品を使っているのですが、この商品は長寿商品でして、廃盤にならずに長く使われているものです。いわゆる「ロングライフデザイン」というもので、一枚50センチ角、表面の繊維はBCFナイロン100%でできている耐久性があるものです。カーペットは繊維という性質上、コーヒーやワインなど色素の強いものや日焼けにより変色等してしまいます。その場合でも一枚単位で容易に交換できるのはカーペットタイルのメリットで、かつ多分10年後もこの商品は発売しており、追加購入は可能かとおもわれます。(本物件では少しストックがおいてあるので、汚してもご安心ください! )

 さて、これらの床材はコンクリートや下地合板の上に直接敷かれていると思っていらっしゃる方が多いのですが、実はクッション性を上げるためにアンダーレイというものを敷き込んでいます。それにより歩行性を快適にし、さらに防音性能を上げることができるのです。下記の写真のようなものですが、これがあるとないとではかなり歩行感が違います。

 塩ビタイルとカーペットタイルではアンダーレイの種類が違い、厚みも硬さも違うものが敷き込まれています。具体的には塩ビタイル用はサンゲツの「UD-2789(5ミリ)」、カーペットタイルはサンゲツの「NT-8(8ミリ)」を本物件では使用しました。前者は現在は廃盤で後継品版に変わっていますが、後者のはまだ同品番のまま流通しているようです。しかも本物件では以前にも書きましたが下地が他の住戸と違ってコンクリートではなく、木で床組をしているので、ゆっくりとしなり歩行感は快適です。ぜひ、内覧にきていただき、実感していただければと思います。なお、このアンダーレイは必ず敷かなければならないというわけではなく、コンクリートや下地合板の上に塩ビタイル等が直接敷かれている物件もあります。ホテル等もそうですが見えない足の裏で感じる高級感は実はこんなところにも秘密があるのです。

 このように、私達設計者は壁紙や床材の品番などがすべて記録として竣工図面に残してあります。配線、配管経路、素材等も同様で、またいつか行うリフォーム、リノベーションがしやすいように工事中の写真なども含め残っておりますので、購入された方にはそういった資料も全てお渡しいたします。

ー豊かな自然環境と都市の利便性が両立できる生活拠点ー

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